平成28年度 中期における一部教科担任制の取り組み

更新日:2021年02月01日

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各学園・各校から「中期一部教科担任制」に関わる取組み

いけだ学園

小学校教員が中学校の授業へ

  • 5月下旬から、6年担任4人が交替で月に1回ずつ、中学校に行っている。自分の授業と比較しながら見ている。
  • 5年の担任とコーディネーターが中学校へ行っている。

 小学校教員の感想

  • 小学校のうちに自分で調べたり、大事なことをまとめたりする力をつけておきたいと思った。(中1の理科の授業)
  • 教室にびっしり人がいる中、静かに授業を受けている卒業生に圧倒された。
  • 授業に取り組む姿勢や今の新しい人間関係が分かってよかった。

中学校の保護者参観に参加

2学年4クラスの体育の授業を見て中学校の授業の仕方も参考になった。

交換授業等

  • 昨年度同様、全学年実施する予定。
  • 体育の交換や入り込みをしている。
  • 年度当初の高学年集会で授業規律(スタンダード)を確認。

小学校教員の感想

  • 担任している学級以外で授業をすることで他の学級の子どもの様子がより分かる。
  • 図工については、授業の感覚が鈍らないか不安。時間がかかる制作の単元では、放課後指導等教師同士の指導の違いで子どもが混乱しないか心配。事前の打ち合わせが必要。
  • 学年の子どもの実態が細かく把握できるようになった。

中学校教員が小学校の授業へ

  • 英語科教員
  • チーフコーディネーターが週に1回ずつそれぞれの小学校へ。社会の授業についてはこれから。

いしばし学園

小学校教員が中学校の授業に

  • 6月から、週に1回交替で、高学年の担任が中1・中2の数学に
  • コーディネーターが中学校の算数に

 成果:卒業した子どもの成長や学び、中学校の授業に触れることができる。
 卒業するときに心配していた子どもの様子を見ることができた。
 算数の少人数担当をしていることもあり、中学校の数学の授業を見ることでより系統性を実感できた。小中の違いを感じたが、夏休みの教科部会で効果的な入り方についても深められたら。

 課題:どういう内容の授業に、どう入るのかの打ち合わせが必要。
 距離があるので徒歩で行くには時間がかかる。

小学校教員の感想

  • 中学校の先生に教えてもらって支援が必要な子どもにつくことができた。
  • これまでの取り組みの中で、出身小学校が違っても顔を知っているので 安心して教えてもらえる。
  •  転勤された先生が高学年の場合、 子どもとのつながりないまま入ることになるので、関わりのある先生が行く 方がいいのでは。

中学校教員の感想

  • 非常に助かっている。
  • 横についてもらって教えてもらえる。中期ということで中1に入ってもらっているが、中2の数学担当が2年にも入ってほしいと言っている。去年中1の時に入ってもらっているので、可能な範囲で中2にも入ってもらえれば。

交換授業

6年:社会と国語、不定期

学園内で授業を見合う

自主研を含め、指導案を送り、お互い見に行っている。

中学校教員が小学校の授業へ

英語科教員

教室の机の席に生徒達が座っており、前方の黒板前で男性教師が授業をしており、教室後方ではポニーテールをした女生徒に白い洋服を着た女性が前かがみになり話をしている写真
教室の後方入り口に男性と女性が立ち、女性が左手の指で前方を差しており、左横には1名の女生徒と扇風機1台が写っている写真

きたてしま学園

小学校教員が中学校の授業へ

 5・6年担任が月に1回、6月中旬から中1の授業に

 成果:6年担任が中学校の授業に5~6回入っているうちに、中学校でのつまずきが分かってきた。

 課題:小学校でどういう単元が大事かが分かってきたが、学校全体としてとらえることができていない。

交換授業

  • 1学期はクラスづくりをしっかりして、交換授業は2学期から
  • 道徳を1~6年で交換。

 成果:同じ教材を学年でするので教材研究が深まる。

中学校での模擬授業の参観後の小学校教員の感想

資料の複雑さ、話し合いの進め方や深く考えているところなど小学校との違いを感じた。

学園としての取り組み

「ラーニングピラミッド」や「学びあい」

小学校の同じ学年、同じ担当で授業参観交流

コミュニケーションカードを授業者に渡している。。

小学校教員の感想

授業の展開の工夫や子どもたちの違いが分かってよかった。中学校にも参観交流で行けたら。

中学校教員が小学校の授業へ

  • 英語
     「いきいき」担当の英語科教員に加えてチーフコーディネーターも
  • 算数
     小学校専科加配の数学科の教員が両小学校へ週に2回ずつ行っている。中学校の学力向上委員会に参加し、小学校の様子を中学校で共有している。
    分数の―線をものさしで引くか、手書きか、分子から書くか、分母から書くかなど両小学校の違いがある。合わせられるところは合わせていこうと言っている。
ラーニングピラミッド型のグラフ

しぶたに学園

小学校教員が中学校の授業へ

  • コーディネーターが数学に
  • 週に1回5・6年担任が中学校に
  • 6年担任が中学校へ

成果:課題がある子どもに寄り添って指導ができた。

 過去の自分を知っているので素直になれるというところがある。

課題:授業の入り方など打ち合わせ

 効果的な入り方の検討

 実験や実習がある授業など担任が中学校に行っている間に専科の授業でもめごとがある

小学校教員の感想

  • 5・6年の算数の授業を担当しているので、中学校ではこうだから今(小学校)の間にこうしておこうと授業に活かせるが、まだ、学校全体の動きにはなっていない。
  • 中学校の授業に入ることで小学校のうちにしないといけないことが分かり、成長を見ることができるのがうれしい。
  • 小学校時代に関わりのある生徒には寄り添って指導しやすいが、関わりのある生徒がいない場合は声をかけづらい。

交換授業

  • 5年の道徳で6月から交換
  • 3クラスあるので難しいが、今後検討

学年授業・分割授業など

  • 3年と4年の道徳を学年で計画
  • 算数では、分割をして学年で子どもを見ている。
  • コーディネーターが各校の研究授業に参加

中学校教員が小学校の授業へ

  • チーフコーディネーターが小学校の算数の授業に
  • 体育部会として小学校の体育の授業に

 小学校教員の感想

  • 6年の算数に中学校のチーフコーディネーターの先生が入ってくれて、授業のことだけでなく、生活指導的なことも教えていただける。指導の改善につながるのでありがたい。
  • 児童も小学校の教師も知り合いの先生が増えるのでうれしく思っている。

 中学校の教員の感想  

  • 算数は困っている子どもに寄り添いやすい。子どものことが分かってきた。
  • プールの授業に入った教員が、「小学校の先生ってプールに入っているのですね。次から水着を持って行きます。」と言うなど意識の高い教員は自分から考えて動いてくれている。

その他教員の感想など

  • 小学校同士も離れているのでせっかくいい授業をされても交流しづらい。
  • 去年、小学校の先生に来ていただいて子どもに寄り添って指導してもらい、生徒が落ち着いていき、非常にありがたかった。とても助かっており、中学校の教員も喜んでいるので、「また、来てもらえないの?」と言われる。ただ、小学校の担任の先生が中学校に行っている間に学級でもめごとがあることが多いということを聞くと、もっと中学校に来てほしいと言いづらい部分がある。
  • 学園として、算数に特化した部会を考えている。

ほそごう学園

小学校教員が中学校の授業へ

  • 5・6年担任が7年の英語や数学などの授業に
  • 音楽専科が7年に

  小学校教員の感想      

  • 小学校の時と比べると学習規律が崩れつつあると感じるところもあったが、分かりにくいところを質問するなど学ぼうとする意欲が感じられた。
  • 小学校英語活動とのつながりを考えるとかなり省略できるところがあるように感じられた。
  • 小中のつながりを意識して指導計画を立てていくことはどの教科についても共通の課題であると感じた。
  • 小学校では基本1時間の授業で1枚の板書で1回書いたものはなるべく消さない。中学校で難しいと言われていたが、結局ほとんど1枚でおさめることができていた。
  • ソプラノリコーダーからアルトリコーダーに変わり、指使いなどで困るだろうという子どもに付いて教えることができた。思春期に入った子どもの心に初めは戸惑うこともあったが、中学生ならではの混声合唱に成長を感じられてうれしい。

中学校教員が小学校の授業へ

  • 6年家庭科
  •  5年体育
  •  英語

中学校教員の感想

  • 6~9年を継続して担当できるのはありがたい。
  • 中学生になり、初めての家庭科の時間、始業前から着席してがちがちに緊張していた。同じキャンパス、同じ先生、知っているクラスメイトでもこんなにも緊張感をもって中学生を自覚しようとしていることに驚いて、こちらもしっかりと授業をしないといけないと身が引きしまった。
  • 小学校6年の週2時間がとても貴重。中学生になると、7・8年は週1時間、9年は隔週1時間。小学校と中学校をつなげることを意識して授業計画を立てることができるのも小中一貫のメリット。
  • 5年に入っているが、聞く姿勢があり、周りを見て行動することができている。
    できないことでも果敢に挑戦している。やり方を教えると、やる気をもって取り組んでいる。アドバイスを中学校を見据えてできるのは小中一貫のよいところ。
    7年は小学校の流れで、よりそれらのことができている。8年、9年になると、自分でやりたいようにやっている感じ。小学校の先生と話をしながら中学校を見据えて授業ができるのは小中一貫ならでは。
  • とても参考になる。小学生でどれくらいやっているのかが分かる。小学校で英語に慣れ親しんでいる。中学校の指導にも活かしたい。

学園の取り組み

  • 「ほそごうスタンダード」:去年から継続
  •  SE(スクールエンパワーメント)の取り組み

 :開かれた学校づくりを推進し、学校と保護者・地域を「学び」でつなぐことで、学力向上をめざす

 「めあて」・「ふりかえり」などより一層やっていく。

 「相互授業参観」をしている。参観後、コメントを渡す形にしている。授業について小中の教員が日常的に話す機会が増えている。
 
教員の感想

  • 小学校では、1時間に1度は「学び合い」を入れていた。中学校では難しいが、できないわけではないので、 授業者が意識して一つの課題について子どもに議論させることは大事だと思った。
  • 教師がすべて教えるのではなく、生徒からも考えを引き出して授業を進めるように意識した。
  • 授業で演習することも必要。振り返りをプリントで。
  • 小学校では、10分の休憩でも外に遊びに行くので授業の開始がチャイムが鳴って2~3分後。テストのルールもクラスによって違う。

「中期における一部教科担任制」のねらい等(教育委員会事務局より)

学校の中での一貫した指導

 専科の指導と担任の指導の違いが出るのが心配とあったが、学校の中での一貫した指導ということも「中期における一部教科担任制」のねらいの一つ。

小中の段差の低減

 小学校と中学校の違いはあっていいが、子どもにとって大きすぎる違いにならないよう小学校の高学年の指導は中学校につながるように意識していただきたい。

 中学校は教科担任制なので小学校では、専科の授業が成り立つような学級づくりをお願いしたい。

学年体制・学校体制での指導

 小学校の担任が中学校に行っている間にもめごとがあった場合に、学年あるいは学校全体で、指導できるようになっていくことが中学校にもつながる。

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