古江浄水場
全国的に非常に珍しい階層式浄水場
・古江浄水場
古江浄水場は池田市の北西部に位置し、猪名川と余野川の合流地点にあります。
ここは浄水場建設には恵まれた条件にありますがこの地域は全国でも有名な観賞樹の栽培地で、広い敷地を確保することが困難でした。
元来浄水場の建設には広いスペースが必要です。
そこで考えられたのが、空間を立体的に利用した『階層式の浄水場』です。
古江浄水場は第5次拡張工事の一環として、昭和49年に建設を開始し、昭和51年7月に1日計画給水量5万4,000立方メートルの半分にあたる2万7,000立方メートルが完成し、さらに昭和56年5月にすべて竣工しました。
既設分1万5,000立方メートルと合わせて6万9000立方メートルの浄水能力をもつ施設となっております。
階層式浄水場の特徴
従来の平面式浄水場と違い、地上4階、地下2階のビル形式の立体化した浄水施設です。
- 従来の平面式浄水場に比べて敷地面積が約3分の1ですみます。
- 水道施設の集中管理が容易にできます。
- 既存の施設を包括して有効利用できます。
- ビル建築物のため、保守・点検などを機械的に行うことができ、維持管理が容易です。
以上のような特徴をもつこの建物は、管理棟と浄水棟を一体化した構造になっています。
管理棟は地上4階、地下2階で構築され、ポンプ、薬品、電気などの設備を設置しています。
浄水棟は地上4階、地下1階の壁構造で、最上階から順番に沈澱池、ろ過池、次亜塩混和池、浄水池となっています。
階層式浄水場のもっとも重要なことは防水です。
このため、特殊軟質ビニールシートで袋張にした特殊防水工法を採用しています。
水処理についても流量調整のための弁や水質の自動計測装置や取水口、沈澱池のテレビ監視などの機器を設置しています。
・沈澱池
薬品を加え、ゆっくり混ぜて細かな泥などを沈めます。
・送水ポンプ室
ポンプで各配水池に水を送ります。
・次亜塩生成室
塩を電気分解し、次亜塩素酸ナトリウムを生成しています。
・急速ろ過池
ごく小さな混ざりものを砂の層で取り除きます。
・次亜塩貯留槽
生成した次亜塩素酸ナトリウムを貯蔵します。
・水質試験室
原水(河川水)、浄水場出口、ご家庭や公園等の蛇口の水について約200項目の水質検査を行っています。
・中央管理室
古江浄水場のほか、市内に点在する17カ所の配水池やポンプ場の施設についても、テレメーターによる遠隔操作ですべて中央管理室に集約し、監視を行っています。
更新日:2021年02月01日