池田市教育コミュニティづくり研修会

更新日:2021年02月01日

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  • 実施日 平成28年8月9日(火曜日) 13時30分~16時30分
  • 会場 市庁舎7階 大会議室
  • 講師 中村 有美 氏 (阪南大学 非常勤講師 )
  • 取り組み発表 春山 俊一 氏(伏尾台コミュニティ推進協議会 )
  • 対象 初任者、市内小中学校・幼稚園・こども園の教職員、PTA、
     キッズランドスタッフ、学校支援コーディネーター、
     学校支援ボランティア等

教育部長挨拶

1名の男性がスタンドマイクに向かって話をしており、男性の方を向いている参加者の写真

 「池田市では、古くから地域ぐるみで子どもを育てることに力が入れられており、現在も、小中一貫教育の中、それぞれの学園で盛んに教育コミュニティづくりの活動が行われ、委員会としても非常に助けられています」と地域の方へのお礼と、初任者に向けて、「この機会に学校園を支援していただいている、地域・保護者の方たちに顔を覚えてもらい、講演やグループワークを通して、たくさんの学びを持ちかえり、各学校園で活躍してもらいたい」と励ましの言葉がありました。

地域の取り組み紹介『伏尾台コミュニティプラザの取り組み』

伏尾台コミュニティプラザの案内チラシ 表面

伏尾台コミュニティプラザチラシ裏面

春山?俊一?氏 ≪ほそごう地域(伏尾台地区)コミュニティ推進協議会≫

映像が映し出されたスクリーン前に春山 俊一さんが席に座り、マイクに向かって話をしている写真

 昨年10月より、地域分権・協働課の協力で始まった取り組み。住民座談会で特に要望の多かった

  1. 常設の子育て支援ルーム。
  2. 世代間交流のできるフリーサロン。
  3. ボランティア活動案内等まちの情報センター。
  4. コミュニティ推進協議会の事務所。 として活動をスタートさせました。
宿題カフェの文字やイラストが描かれた写真

 今は放課後の子どもたちが集まって宿題をしたりする、自学自習ルームのような、居場所にもなっています。

  『宿題カフェ』

講演「学校を核とした地域・家庭のさらなるつながりにむけて」~子育てをともにできる地域づくり~

中村 有美 氏 (阪南大学 非常勤講師 )

 今回の研修は池田市の新規採用教職員研修に位置づけられており、「教育コミュニティづくり」という言葉を初めて耳にした参加者も多かったため、簡単に「教育コミュニティづくり」についての説明をしていただきました。その中で教育コミュニティづくりとは、「学校を核とした、街づくりですよ」という言葉が印象に残りました。
 その後、この日のテーマである「学校を核とした地域・家庭のさらなるつながりにむけて」~子育てをともにできる地域づくり~についての講演がありました。
  サブタイトルに子育てとあるので、親にもフォーカスをあてたお話でした。防ごう!「大人の孤立」をキーワードにグループダイナミックス(集団力学)やマズローの欲求段階説を交えながらのお話でした。
 その中で、教育コミュニティづくりの目的である子どもの自立を応援することについて。それを理解しやすいように、自立の反対言葉を考えました。一般的には「自立」の反対は「依存」ですが、本当に行き詰まっている子どもらや引きこもっている若い子らと話をしていて気づいたことは、人に頼ることをしない、できない、頼ってはいけないと思っている子ども、若者が多いということ。そこから、彼ら、彼女らの「自立」のイメージは「依存」してはいけないと考えている。「依存」することは悪いことだと、思ってしまっている。そして一人で苦しんでしまう。そこで中村先生は「自立」の反対は「孤立」であると、定義づけられ、【本当の自立とは、多様な依存先を複数持ち合わせていること】という考え方がよいのではないでしょうかとお話しされました。
大人たちが「自立」のイメージを変えていくことが大事ですよ、頼っていい、依存していいと子どもたちに伝えていきましょうと。そして、不登校の長期化や子どもが非行に走るリスクが高まる時というのは、「大人が孤立」している時、つまり家庭であれば、「親が孤立」している時なのですよ。だからこそ、子育てにも、家庭にも同じことがいえますよ。もっと他の人や地域を頼っていいよと発信していける地域であってほしいとお話いただきました。

1名の女性がスクリーンに資料を映しながら説明しており、笑顔を見せている写真
スクリーンに文字が映し出され、マイクを持った女性がスクリーン前に立っている写真

グループワーク1.「子育てをともにできる地域づくり」

「親の孤立や余裕のなさを感じる時はありますか?それはどんなときですか?」

 という中村先生からのよびかけに、グループワークを通して交流しました。まず、各自が付箋にそれぞれ、思い当たる場面を書き、交流する中で、気が付いたことや、でた意見、感想などを模造紙にどんどんメモしていきました。

 皆さん大いに盛り上がり、終了時間がきてもなかなか、話が終わりませんでした。

グループごとに分かれており、男性と女性が笑っている写真
白い大きな紙の上で文字などが書かれた黄色い付箋を分けている写真
グループごとに分かれて意見交換しており、手前の席に座っている眼鏡をかけた男性が笑っている写真
白い大きな紙に水色や紫色の付箋に書かれた内容を貼っている写真

グループワーク2.「子育てをともにできる地域づくり」3か条を作ろう!

「子育てをともにできる地域づくりに必要な3か条」を発表

 各グループごとに意見を出し合い、発表し、全員で交流しました。みなさんこの時点では、すでに打ち解けあい非常に良い雰囲気で発表することができました。

マイクを持った男性1名が白い用紙を持ち黒い洋服を着た女性の方を向いており、席についている参加者がその様子を見ている写真
資料のような白い紙を持った男性1名とマイクを持った男性1名が向かい合っており、その紙を見ながら参加者に説明している写真
白い紙に「1、足を運ぶ 2、声をかけ続ける!あきらめない 3、共に楽しむ」と書かれた写真
白い紙に黄色のペンで「1、地域の横のつながり 2、地域と学校のつながり→保護者とのつながりに結びつく 3、地域行事に積極的に参加」と書かれた写真
白い紙に「子育てに関する問題の情報共有(仕組みを含む)・地域行事に参加したくなるような工夫をする・子育て世代、父親が参加しやすい行事を作るために関心を持てる啓発活動を行う」と書かれた写真
白い紙に「支え合い・でもお互い負担を感じない 入り込みすぎない・開かれた地域づくり」と書かれた写真

参加者の感想(一部抜粋)

  • 伏尾台のコミュニティプラザの発表が大変よかったです。(地域)
  • 普段じっくりお話をする機会がない、地域の方や幼稚園の先生のお話を聞けてよかったです。(小学校教員)
  • 「大人の孤立」というキーワードは、まさに今、保護者の方がかかえている課題だと思いました。(大学生)
  • 自分は学校についてしか考えていなかったので、地域の視点、保護者の視点での話を聞くことができて、目からうろこが落ちるというか、自分の視野の狭さが恥ずかしくなった。(中学校教員)
  • グループワークをすることで様々な方から意見を聞けてよかったです。(小学校教員)
  • 伏尾台のコミュニティプラザの取り組みをうらやましく思いました。地域の子育てをされている方と係わる機会が少ないので、学校行事を通して係わっていこうと思いました。(地域)
  • 初任者なので、何も知らない、何の強みもないのですが、こういった研修で地域の方や保護者の方と繋がり、自分のことを知ってもらい、相手のことを知ることができて強みができました。(初任者)
  • 新人の先生方のお話をいろいろ聞くことができてよかったです。(PTA)
  • 中村先生のお話を聞いて「大人の余裕」が子どものためには大切だということが分かりました。(初任者)

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