上場株式等に係る配当所得等及び譲渡所得等の課税方式の選択について

更新日:2023年02月14日

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1.概要

平成29年度税制改正により、特定配当等に係る所得及び特定株式等譲渡所得(以下「上場株式等の特定配当等」)について、所得税と個人住民税で異なる課税方式(申告不要制度・総合課税・申告分離課税)を選択できることが明確化されました。(例:所得税は総合課税、住民税は申告不要制度を選択など)

所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択したい場合は、市民税・府民税納税通知書送達前までに所得税の確定申告書とは別に市・府民税申告書の提出が必要です。期限までに市・府民税申告書の提出がない場合は、所得税確定申告書における課税方式が個人住民税のうえでも適用されます。

注意
※上記取り扱いは、令和5年度(令和4年分確定申告)までのものです。税制改正により、令和6年度(令和5年分確定申告)からは、所得税と個人住民税で課税方式を一致させることとなり、異なる課税方式を選択することができなくなります所得税確定申告書における課税方式が個人住民税のうえでも適用されます。なお、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算および繰越控除の適用要件も一致されます。

 

令和4年度(令和3年分確定申告)からの変更点

令和3年分の確定申告から、所得税において申告した特定配当等及び特定株式等譲渡所得の全てを個人住民税において申告不要とする場合(総所得金額等や合計所得金額に含めない場合)は、新たに追加される該当欄(下図において赤色で囲った「特定配当等の全部の申告不要」欄または「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」欄)に丸を記入することで、原則確定申告書を提出するのみで手続きが完結できるようになります。この場合、市・府民税申告書の提出は必要ありません。

なお、一部を申告不要とする場合などは、引き続き市・府民税申告書の提出が必要です。

令和3年分

令和4年分

用語の説明

特定配当等

特定配当等とは、上場株式等の配当等のうち大口株主等が支払を受けるものを除く配当及び利子で、所得税と個人住民税が20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、府民税配当割5%)の税率で源泉徴収(特別徴収)されているものをいいます。

 

特定株式等譲渡所得

特定株式等譲渡所得とは、特定口座のうち源泉徴収口座に受け入れた上場株式等の譲渡所得等で、所得税と個人住民税が20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、府民税株式等譲渡所得割5%)の税率で源泉徴収(特別徴収)されているものをいいます。

2.選択できる課税方式

選択できる課税方式は以下のとおりです。

なお、選択する課税方式により、上場株式等の特定配当等は、扶養控除や配偶者控除の適用、非課税判定や国民健康保険料算定等の基準となる総所得金額等や合計所得金額に影響しますのでご注意ください。

選択できる課税方式
  所得区分 選択できる課税方式 住民税における合計所得金額への算入 国民健康保険料等への影響
特定株式等譲渡所得 譲渡所得等 申告不要 含めない なし
申告分離課税 含める あり
特定配当等に係る所得 配当所得 申告不要 含めない なし
総合課税 含める あり
申告分離課税 含める あり
利子所得 申告不要 含めない なし
申告分離課税 含める あり

※国民健康保険料等への影響につきましては、詳しくは各担当課へご確認をお願いします。

3.申告手続きと期限

(1)提出書類

・市・府民税申告書

・確定申告書の控えの写し(一式)

・株式等の取引明細が分かる資料の写し(特定口座年間取引報告書、支払通知書等)

※上記書類を池田市総務部課税課個人住民税担当までご提出ください。

 

(2)提出期限

市民税・府民税の納税通知書送達前

市民税・府民税の納税通知書送達日は原則として下表のとおりとなりますが、課税決定処理及び納税通知書発送準備の都合上、お早めに提出いただきますようお願いいたします。

納税通知書送達日
徴収方法 納税通知書送達日
給与特別徴収(給与から天引き) 5月中旬頃
普通徴収(納付書、口座振替等) 6月上旬頃
年金特別徴収(年金から天引き) 6月上旬頃

 

4.注意事項

1.上場株式等に係る譲渡所得等であっても、一般口座または特定口座内の簡易申告口座の場合は、個人住民税(株式等譲渡所得割)が特別徴収されていないため、申告不要制度を選択することはできません。

2.一般株式等(上場株式等以外の株式等)に係る譲渡所得等については、申告不要制度を選択することはできません。

3.源泉徴収口座内において、配当所得等と譲渡所得(損失)が損益通算されている場合には、配当所得等のみ申告不要とすることはできません。

4.上場株式等の特定配当等について、個人住民税で申告不要制度を選択した場合や、納税通知書送達後に確定申告書を提出した場合は、配当割額及び株式等譲渡所得割額は控除されません。また、納税通知書送達後は一度選択した課税方式を変更することはできません。