第9回ふくまる夢たまごセミナー

更新日:2021年02月01日

ページID : 3784

 日時 12月9日(金曜日)18時~20時
 場所 市庁舎7階 大会議室
 内容 先輩に学ぼうPART2
         ・模擬授業 「整数の性質を調べよう」(5年)
         ・講話「授業づくり」について
               講師:内村 衛 先生(池田市立池田小学校教諭)

 

  今回のふくまる夢たまごセミナー「先輩に学ぼう PART2」では、池田小学校の内村衛先生に算数の模擬授業をしていただいた後、引き続いて「授業づくり」について講話をしていただきました。
  模擬授業は、「整数の性質を調べよう」(5年)という単元を塾生(24名出席)を子どもに見立て、「きまりを見つける活動を通して、数の素になる素数の存在を知り、素数に興味を持つことができる」ことをねらいとして展開されました。

内村教諭

授業では、提示された問題に対し「ふきだし」を使って、思ったことを自由に書かせたり、「ふきだし」の交流をとおして、本時の課題(めあて)を子ども(塾生)自らに考えさせるなど、子どもが主体的に学習に関わっていく工夫がちりばめられていました。さらに、自力解決や集団解決をくぐり、理解を深めていく過程も示しながら模擬授業を終えました。

塾生答える

 時間の都合もあり、授業は途中で終えましたが、塾生のみなさんは、目を輝かせ、生き生きと授業にのめりこんでいたように思います。授業が進むにつれて、すっかり10年前の小学生の顔になっていました。
 その後、内村先生から模擬授業の解説がありました。塾生のみなさんは、授業中の教師の一言や一挙手一投足には意味があり、精選されなければならないということを身をもって感じとることができたのではないでしょうか。

 続いての講話では、プロジェクターを使って授業の様子を提示し、子どもたちの活動や変容、ノートづくり等について具体的な説明がありました。
「授業づくり」について、内村先生の持論が次のように展開されていきました。(内村先生の配付資料より抜粋)

 (1)なぜ授業づくりなのか?
    ・「いい授業をつくればいい集団ができる」
      →「授業づくり」は「集団づくり」につながる
 (2)アクティブ・ラーニングの視点
    ・主体的な活動を促す
    ・対話的な活動を促す
    ・深い学びを促す
 (3)いい授業とは
    ・文脈性 ・活動性 ・教科性
 (4)教材研究のすすめ
    ○教材研究の目的
     ・価値判断
     ・知識や技能の習得
     ・知識や技能の最適化
     ・教材の作成
    ○教材研究の方法
     ・文献研究(本・雑誌・ネット 等)
       教科書(指導書、研究書)、学習指導要領を読む・見る・眺める
     ・実験研究
     ・作業研究
     ・フィールドワーク

班別協議

 塾生のみなさんは、内村先生の「授業づくり」にかける熱い思いに圧倒されたようでしたが、授業や教科の持つ面白さを再確認したのではないでしょうか。
何よりも、「授業づくり」や「教材研究」、さらには、日々の「授業」を子どもと一緒に楽しんでいる(楽しもうとしている)内村先生の姿を頭に焼き付けてほしいと思いました。
 講話後はいつものように、今回のテーマである「授業づくり」について、熱心に討議がされました。

 

班の協議1

 

班の協議2
班の協議3
班の協議4

<塾生の感想から>

○現場の先生の模擬授業を受けるというのは初めてで、とても良い経験になりました。内村先生の授業は、大学生にとっても面白く、ふきだし法など、新たな手法を学ぶこともできました。大学の授業の中で、めあてを子どもに考えさせるということは何度も教わっているのですが、どのようにすれば自分の考えるめあてと子どもから出てくるめあてを近づけ、すり合わせるのか想像もつきませんでした。しかし、今回授業を受けて、疑問を持たせる問題の大切さに気づきました。
  教材研究について学んだことがなかったので、教材研究の大切さに加えて、練られた授業をすることによって、良い集団づくりができるという意味を体感することができました。
 

○私も内村先生と同じで、いい授業ができればいい集団ができると思います。授業の中で協調性が養われるし、授業によって主体性が育まれると思います。 
  また、“教材研究のない授業はわさびのないさしみのよう”と言うように、(教材研究が)なくても授業はできるけど、(教材研究が)なければより良いもの(授業)はつくれないと思いました。
 

○今回の内村先生の模擬授業を見させていただいて、内村先生自身がとても楽しそうにされているのが印象的でした。教材研究が大切だということは分かっているつもりでしたが、改めて、子どもたちにとっても大切なものであると感じました。時間がない中で、どれだけ教材研究に時間を使えるのかが  良い集団づくり、授業づくりに直結すると思います。
  教師自身が楽しんで授業するためにもちょっとした雑学はいいと思います。算数が苦手で嫌いな子にも楽しさや面白さを伝え、もっと学びたいという意欲を引き出せる教員になりたいです。
 

○模擬授業を見させていただき、学びと驚きが多かった。記号に対する「ふきだし」は、正解を求めるものではなく、気づきや予想でもよいということなので、全く分からない子でも何かしらを書けるという安心感がある。算数=答えはひとつというきついイメージが、優しいものになった。
  ノートの使い方も、見開き1ページを1回の授業で使うというアイデアは、ゆったりと書けるだけではなく、後から見た時にも、どこに何が書かれているかがわかり、マネをしたい技だと思った。先生の話の端々に算数に対する知識の量の多さを感じ、方々にアンテナを伸ばすことも教材研究につながるということを知った。

 

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