第11回ふくまる夢たまごセミナー(閉塾式)
- 日時 平成29年2月17日(金曜日)18時~20時
- 場所 市庁舎7階 大会議室
- 内容 閉塾式及び記念講演
記念講演「教師人生を振り返る
―出会った生徒たちの言葉をもとに―」
講師:成山治彦氏(立命館小学校・中学校・高等学校 校長)

第6期「ふくまる夢たまごセミナー」も2月17日の閉塾式(第11回)をもって、本年度の取り組みを終了しました。
今年度のふくまる教志塾は、41名の塾生(現場実習生34名、聴講生7名)でスタートしましたが、途中入塾者が6名ありましたので、最終的には「ふくまる教志塾6期生」は47名ということになります。加えて、学校現場で働く初任講師3名の特別聴講生も月1度のセミナーに参加し、しっかり勉強してくれました。
今回は、閉塾式及び記念講演でした。
閉塾式では、「ふくまる塾長」の立会いのもと、田渕教育長より塾生のみなさんに1 年間のねぎらいと励ましの言葉を、次のようにかけていただきました。、

<教育長のお話の要旨>
「ふくまる教志塾」では、池田市内の小・中学校での「児童・生徒支援の体験(現場実習)」と月に一度の「教員養成講座(セミナー)」の2本柱で実施してまいりました。
みなさんは、6期生として、本日閉塾式を迎えられたわけですが、1年間、しっかりと勉強してきたことと思います。
大阪府教育委員会から人事権の移譲を受けて5年目になります。教員の養成と 採用の一体化に向け、この教志塾の存在は大きく、期待もされているところです。是非、みなさんには豊能地区、とりわけ池田市を希望してほしいと思っています。
これからの新しい「池田の教育」を築いてくれるのはみなさんです。みなさんには、もっともっと池田のことを知ってほしいと思っています。
これまでふくまる教志塾で学んでくれたみなさん方の先輩が、現在、池田市の小・中学校で教員として活躍してくれています。今年の6期生のみなさんの中にも、豊能地区の教員採用試験に合格し、池田市に採用が決まっている人もいます。
本日は、成山治彦先生に記念講演をしていただきます。たいへん貴重なお話が聞けると思います。
では、みなさん、来年度も仕事に勉強にがんばってください。みなさんのがんばりを心から期待しています。

記念講演では、現在、立命館小学校・中学校・高等学校校長の成山治彦先生に「教師人生を振り返る ―出会った生徒たちの言葉をもとに―」というテーマでお話をしていただきました。
講演の内容は以下のとおりです。(配布されたレジュメ)
教師人生を振り返る ~ 出会った生徒たちの言葉をもとに ~
- 出会った生徒たちの言葉
- 「学校で親友なんかいらない!」
- 「人、人をして人たらしめよ!」
- 「先生なんか、私の気持ち分かるかあ!」
- 「それでも僕らは~電話症候群」
- 「卒業証書は本名でお願いします!」
- 「学ぶ喜びが薄れてきた!」
- 子どもを守るということ
- 大川小学校と附属池田小学校
- 「子どもの学ぶ権利」ということ
- 子どもを生活から理解するということ
成山先生は、今年度末で立命館小・中・高等学校の校長を退任さます。これを機に、教育の一線から身を引かれるそうです。ふくまる教志塾が創設された平成23年度以来、特別講師として、毎回、記念講演をしていただいてきました成山先生ですが、今回が最後のお話となりました。
上記のレジュメにもありますように、成山先生の教職生活を貫いてきた「学ぶ姿勢」をうかがうことのできるお話でした。とりわけ「子どもに学ぶ」ということの大切さと、教師は常に謙虚でなければならないことを教えていただきました。
1年間のふくまる教志塾の締めくくりにふさわしいお話に、塾生一同、改めて教師という仕事の素晴らしさと責任の重さを実感したようでした。
講演会後は、成山先生と田渕教育長、そして「ふくまる」塾長を囲んでの記念撮影をし、和やかなうちに平成28年度ふくまる教志塾(ふくまる夢たまごセミナー)を終了しました


成山先生には、「ふくまる教志塾」だけでなく、長年に渡り、池田の教育のシンクタンクとなって、陰に陽に支えていただいてきただけに、田渕教育長をはじめ、池田市教育委員会あげて、感慨ひとしおの一日となりました。
長い間、本当にありがとうございました。
ふくまる教志塾の一年間を振り返って(塾生の感想から)
ふくまる教師塾で学んだこと(S.S)
ふくまる教志塾で講義を受けさせていただいて、各講義ごとに様々なことを考えることができました。素晴らしい先生方の授業は、子どもたちを惹きつけるものであり、自ら学ぼうとする姿勢に導くことは熱意と工夫で作れるのだと知ることができました。また、参考書では知ることのできないリアルな授業を受けることができ、その学びをほかの塾生と共有することで、より深めることができました。
学びの中で、もう一つ印象に残ったことがあります。それは、学級づくりに正解はないということです。いくら良い授業の例を知ったとしても、同じことがあてはまるわけではないので、自分なりに考えて作っていくことが教師として大切なことなのだと感じました。
一年間のふくまる教志塾を振り返って(T.S)
今回、ふくまる教志塾に参加させてもらっている中でたくさんの学びがあった。
まずセミナーでは講師の先生から毎回話が聞けてその中でいろいろな学びがあった。またその話を聞いて考えたことをグループで交流している中で他の塾生から自分にはなかった考えが聞けた。毎回のグループ活動を通して話し合いがどうしたらうまく展開していけるか考えることができ、他の人に話すことでコミュニケーション能力も身についた。
現場実習では今まで自分があまり入らせてもらうことがなかった低学年・中学年に入らせてもらい現場の先生方の児童とのかかわり方や授業を見させていただいた。教育実習を経験してから授業を見る視点が以前に比べて、より焦点を当てて見られるようになり、たくさんの学びを得ることができた。
ふくまる教志塾を通じて知り合った塾生から採用試験に向けての勉強の現状や学校生活についての話をする中で自分にとって良い刺激になった。より一層教師になりたいという思いが強くなった。採用試験に向けてこれからもがんばっていき、教師になった時には、ここでの学びを活かしていきたい。
出会いと学びの先に(N.T)
この一年は、自分自身が大きく成長できた一年となりました。
中でも、一番成長を感じられたのは、今後、自分がどんな教師になりたいかを明確にイメージできるようになったことです。 今までは「理想の教師像」を聞かれても、正直、ピンとくるものがなく、当たり障りのない無難なものをイメージしていました。それは、学校現場を知る機会が少なかったことが原因かもしれません。
ふくまる教志塾の最大のメリットは、セミナーや現場実習を通して多くの先生方と交流できる点だと思います。
セミナーでは、素晴らしい講師の方々に貴重な経験談をお話していただいたり、助言を いただいたりと勉強になることばかりでした。また、目の前で話を聞くということは、ベ テランの先生の話し方や表情、視線の送り方も学ぶことができます。
授業を受ける子ども の気持ちも味わえました。教育本からは得られない良さだと思います。
現場実習では、授業をみさせていただくだけでなく、先生方と交流することで現場の大変さや喜び知ることができました。普段はあまりみる機会のない道徳の授業に多く携われたのも大きな学びです。自分自身も道徳をもっと勉強したいと強く思いました。
ふくまる教志塾での学びは、これから教師を目指すにあたって自分の土台を築く大切な時間となりました。この一年で培った気持ちを忘れることなく、今後は現場で子どもたちとともに邁進していきたいと思います。ありがとうございました。
『ふくまる』だからこそ学べたこと(H.N
ふくまる教志塾の一年間の活動を通して、私は多くのことを学ばせていただきました。
夢たまごセミナーでは、授業づくりやICT教育など実際の学校現場で生かせる情報や授業を充実させるための力を教員の先輩方から学ぶことができました。
また、池田に住んでいないため、あまり池田のことを知らなかった私も池田のことを実際に歩いて学ぶ活動などを通して、池田の良いところをたくさん発見し、さらに池田で教員になりたいという気持ちを高めることができました。さらに、学んだ内容を同じ志を持った周囲の塾生と意見交換などを通して、情報や意見を共有することでお互いを高めあうことができるとともに、自身のモチベーションにもなる有意義な時間となりました。
現場実習では、学校現場に入らせていただき、学校現場でこそ学ぶことができることが多くありました。子供たちとの教員としての距離感やかかわり方は実際の学校現場でしか学ぶことができないことで、たくさん悩みましたが、その都度、アドバイスを先生方にいただき深く考えることができました。また、子供たちの日々の姿や、学習や遊びを通しての成長を、一年間の実習を通して体感することができたことは非常に貴重な体験になりました。
この学びを通して、将来、教員として活躍するための力を蓄えることができました。これからも、教員を志すものとして学び続けたいと思います。

更新日:2021年02月01日