第3回ふくまる夢たまごセミナー

更新日:2021年02月01日

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授業の基礎・基本について

 7月19日(金曜日)午後6時より、教育センター研修室で、第3回ふくまる夢たまごセミナーを開催しました。教員採用試験を目前に控えた時期でしたが、多くの塾生・聴講生が参加しました。その概要をお知らせします。

授業の基礎・基本について

 丹松セミナーアドバイザーが講師になり、社会科を例にしながら、授業づくりについて講話をしました。
 まず最初に、前回の復習として、大阪府及び豊能地区が求める教師像の確認をしました。それは、「豊かな人間性」「実践的な専門性」「開かれた社会性」の3点です。次に、世界の国々の授業風景のスライドを見せました。そこから、どんな気づきがあったかを学生のみなさんに聞きました。それは、OECDの共同研究にあるように、教師中心ではなく「子ども中心の学び」ということです。学びはコミュニケーションの中から生まれるものです。その上で、「授業をどうつくるか」という課題を考えました。その材料として、「ミウラ折り」や葛飾北斎の技法を紹介しました。そして、有田和正氏の授業づくりの手法をてがかりに、授業の基礎・基本に迫ろうと考えました。有田氏は、「単純明快な資料の活用、おもしろいことを先に出す、話し合いにより新しい価値を生み出す、根拠を示して発言する」必要性を述べ、「これだけはなんとしても教えたい」という教師のねらいを、結果として、子どもの発言からそのことが示される授業をめざしています。見えないものを見えるようにし、学級経営を基盤にしながら、子どもを「追究の鬼」にする有田氏の授業づくりを学生のみなさんにもチャレンジしてほしいと思います。そして、小グループの活動を取りいれて、教師の「きく、つなぐ、もどす」という役割を重視し、「協同的な学び」を進めてほしいと伝えました。そのためには、単元全体の目標を明確にし、その上で、本時のねらい(子どもにどんな力をつけるのか)を示すことが大切です。教科書レベルの共有の課題をバネに、子どもに高い質の課題に挑戦させてほしいと思います。それが、すべての子どもの学びを保障する授業づくりにつながります。
 この後、山田セミナーアドバイザーが、講話を振り返って、「今日、学んだように、授業の最後にまとめをきっちりするような授業をめざしてほしい。教科書の学び、共有の課題をしっかり押さえてほしい。子どもの実態をつかみ、丁寧な教材研究をしてほしい」という感想を述べました。

(画像)授業1
(画像)授業2

班別協議

 続いて恒例の班別協議に移り、スタッフも協議に加わりました。次に、各班の協議の報告を掲載します。

  • 失敗を恐れず、授業の過程を大事にする。間違いがプラスになる授業づくりをめざすためには、普段の学級づくりが大切である。
  • グループ活動は、あまり経験してこなかった。子どもたちが考える活動を多く取り入れたい。支援の必要な生徒には、最初に学びたいという意欲を植え付けることが大切で、教えて欲しいという気持ちがわくように仕向ける。グループ活動をさせる内容のための教材研究が必要である。
  • 自分のやってみたい授業について話し合った。先生が、教材づくりの力量を持っていることが大切である。グループを取り入れて、「勉強が楽しい」という経験をさせることが大切である。ペア学習から始めているという講師経験者の話もあった。
  • 算数の授業をどうするかで考えてみた。小学校で苦手意識を持たないようにさせたい。図形の名称を自分たちで考えさせるような体験的な授業がいいのではないか。
  • クラス全員がわかる授業をつくれるか。できる子は「お助けマン」になって、できない子に教えてあげる。また、グループの中にそれぞれ役割を与えることが大事である。授業がわかりやすい、楽しいということは、学級や学校が楽しい、先生が好き、ということが関係してくる。
  • 授業をする上での基本は、子どもにいかに興味を引きつけ、考えさせるかである。導入は、自分の生活に関する話題であったり、ゲームを活用することもある。記憶に残る授業は、実験やフィールドワークである。だが、これらは日々することができないので、日々の授業にどう生かすかを考える。そのために、学級づくりや子どもとの人間関係をどうつくるかが大切である。
(画像)授業3
(画像)授業4

 最後に、スタッフの大森指導員、西山主幹、阪本次長より、自身の経験を踏まえて授業づくりの思いを語ってもらいました。

(画像)授業5
(画像)授業6

 次回の8月23日(金曜日)のセミナーでは、山口大学の田中晋作教授(前、池田市立歴史民俗資料館館長)をお招きして「池田市探訪」をテーマに講演していただきます。また、8月31日(土曜日)には外部会場セミナーとして、池田市探訪のフィールドワークを計画しています。セミナーに関心のある方は、教育政策課にお問い合わせください。

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