第9回ふくまる夢たまごセミナー
日時 12月8日(金曜日)18時~20時
場所 市庁舎7階 大会議室
内容 先輩に学ぼうPART2
講話「わたしの授業づくり」
講師:宮崎 綾乃 先生(池田市立石橋小学校教諭)
西田 茂克 先生(池田市立石橋中学校教諭)
12月8日、大阪の最高気温は10度に届かない寒い一日でした。
今回の「ふくまる夢たまごセミナー」は「先輩に学ぼう PART2」。テーマは「わたしの授業づくり」です。
学期末の忙しい中、小学校から宮崎綾乃先生(石橋小学校)、中学校から西田茂克先生(石橋中学校)にお越しいただき、「授業づくり」についてお話をしていただきました。
塾生のみなさんには、毎回「ふくまる夢たまごセミナー受講の記録」を提出してもらっています。今回は、その中からY・Nさんの記録をそのまま引用し、宮崎先生と西田先生の講話の概要を以下の通りお伝えしたいと思います。
宮崎綾乃先生(石橋小学校 教員歴7年目)笑顔のかわいい生き生きとした
先生)
授業づくりで大切にしていること(一番しんどい子を分かるようにすることetc.)
・話術や雰囲気づくりについて、いろんなところからヒントを得る。
・ひたすら人の授業を見に行く。
・良いと思ったらやってみて、振り返る。
・自分の授業を見てもらい、とにかく意見をもらう。
・子ども同士、子どもと先生など、対話のある授業をすることで、と関わることを楽しめる子に!
・できるだけいっしょに遊ぶ。遊ぶことで見えてくる姿がある。
「道徳」の授業づくり
・「考え、討論する道徳」をめざす。
・教材研究時に対立軸の発問、ゆさぶり発問を準備しておく。
西田茂克先生(石橋中学校 教員歴15年 話し方が落語家のようで生徒に人気があるのもうなづける。感謝と反省を口にする先生)
安心して学べる環境づくり
・先生はチームで動いている。チームの先生とコミュニケーションをとり、相談し
ながら環境を整える。
・授業者は生徒としっかり関係をつくる。そうでないと話を聞いてくれない。休み時間、部活、始業前、どんな時も生徒を「見る」。そして「ほめる」。自分なりの方法で。
授業のとらえ方(抜粋)
・教える側がおもしろくないと思っていたら生徒もおもしろくない。
「テストに出るから」では当然おもしろくない。
・社会科では、言語、文化、民族、生活、気候等、あらゆる世の中の「多様性」を理解し受け入れる力。(国語科では何が考えられるか)
・情報を限定すること!! 盛り込みすぎてテンパることは良くある。
・それぞれが必要な要素であるが、バランスが難しい。
・「子ども同士の声かけ」の効果は絶大であり、大人は勝てない。
・社会科で効果があるが、「見るため」の授業になりがち。
(塾生Y・Nさん記)
(いかがでしょうか。しっかりポイントを押さえた記録に感心しました。)
講話が終わった後も塾生からの質問にていねいに答えていただきました。
最後はいつものように、講師のみなさんにも加わっていただき、「授業づくり」について、熱心に討議がされました。
<塾生の感想から>
- 子ども理解と授業づくりは、とても関係性が深く、どれだけ目の前の子どもを知っているか、知ろうとしているかが大切だということがわかりました。また、その姿勢が子どもたちに伝わり、関係性が持てるひとつのきっかけになるのだと思います。お二人の先生方の話を聞いて、うまくいかない時、まず自分が変わろうとし、学び続けることをされているのではないかと思いました。そして、授業づくりに関しては、自分の引き出しが多様であること、子どもたちを引き込めるものをいかに持っているかということを強く感じました。何をするにおいても教師自ら行動し、発見すること、それは教科だけではなく、子どもたちのことも同じだと思います。それを踏まえて、今の自分には、引き出しを多く作ることが大切でたくさんのことを経験していきたいと思いました。
- 宮崎先生も西田先生もとっても良い雰囲気の方で、こんな先生の授業を受けたかったと思うような講義でした。特に印象に残っているお話は、「授業の山場」から逆算して授業をつくるということです。どうしても、自分で授業をつくっていると「あれっ? 伝えたいことって何だっけ?」という授業になってしまうことがあります。まず初めに、伝えたいこと、学ばせたいことを考え、そこから授業をつくっていくことで、無理矢理とってつけたような展開の授業にならず、よりよい授業ができるのではないかと思いました。とても勉強になりましたし、これからの授業づくりに生かしたいと思います。
- 単に授業を行うだけならAIや衛星テレビで構わないと思います。そうではなく、子ども理解、人間同士の関係性があってこそ、すばらしい授業が成立するのだとわかりました。子どもたちのことを一番に考え、面白い授業をしたいと思う熱意が必要になります。授業づくりを考えると、テクニックや授業形態ばかりが思い浮かんでいましたが、教師の人間性、「この先生の話を聞きたい」と思ってもらえるよう、自分なりの方法で子どもたちとの関係づくりをしていきたいと考えています。
更新日:2021年02月01日