第10回ふくまる夢たまごセミナー

更新日:2021年02月01日

ページID : 4253

日時 平成30年1月19日(金曜日)18時~20時

 場所 市庁舎7階 大会議室

 内容 〇〇教育と授業づくり

講義「人権教育と授業づくり」

          講師:山際 博(池田市立秦野小学校 校長)

平成30年、年明け最初の「ふくまる夢たまごセミナー」には、29名の塾生が元気に参加してくれました。平成29年度(第7期)のセミナーも今回で10回目を向かえ、残すところ2月の閉塾式を残すだけとなりました。

今回は、池田市立秦野小学校の山際博校長先生を講師としてお迎えし、「人権教育と授業づくり」というテーマで、学校(学級・集団)づくりの取り組みについてお話していただきました。

 

 

 山際先生は、人権教育とはどんな教育なのかを塾生に問うところから講義を始められました。塾生からは、「生きていく上での基盤となる教育」「平等に生きるための教育」「人間関係を築く教育」「一人ひとりを大事にする教育」等々、それぞれに報告されました。こうしたいろいろな「人権教育」の捉え方を踏まえながら、人権教育の4つの側面【「for:人権のための教育」、「as:人権としての教育」、「through:人権を通した教育」、「about:人権についての教育」】が山際先生から示され、「人権教育」で大事にしたい視点について押さえられました。

 山際先生は、人権教育とはどんな教育なのかを塾生に問うところから講義を始められました。塾生からは、「生きていく上での基盤となる教育」「平等に生きるための教育」「人間関係を築く教育」「一人ひとりを大事にする教育」等々、それぞれに報告されました。こうしたいろいろな「人権教育」の捉え方を踏まえながら、人権教育の4つの側面【「for:人権のための教育」、「as:人権としての教育」、「through:人権を通した教育」、「about:人権についての教育」】が山際先生から示され、「人権教育」で大事にしたい視点について押さえられました。

その後は、山際先生が勤める秦野小学校の3年生と4年生の取り組み(外国にルーツを持つ児童と周りの子どもたちとの関わり)を中心に紹介しながら、活動を通して育つ人権感覚や自尊感情、そして「多文化共生」の重要さに気づかされるような具体的なお話をしていただきました。また、「『自尊感情』は人との関係性の中で作られる(他者から認められて育つ)ものであり、自分の中だけで完結する『自尊心』(プライド)とは違う」という話も塾生たちは納得しているようでした。

「人権教育」を大上段にかざすのではなく、日常にある「当たり前」を当たり前に話す山際先生のお話に塾生一同、真剣に耳を傾けた有意義な時間となりました。

最後に、50年前にアメリカのある小学校で行われた人種差別についての実験授業「Brown eye and Blue eye(青い目 茶色い目)」の動画を鑑賞しました。差別意識がこんなにも簡単に作り出されるのを目の当たりにした多くの塾生たちも、驚きを隠せなかったようです。

講話後は、いつものようにグループ討議が行われましたが、山際校長先生も最後まで残っていただき、塾生のみなさんの討議の様子を見ていただいたり、討議に加わっていただいたりしました。本当にありがとうございました。

<塾生の感想から>

 

「人権教育とは“無意識”が変わる教育である」

〇 今回のセミナーで多くのことを学びました。特に、「青い目 茶色い目」

のビデオを見て、私自身、知らず知らずのうちに差別的な考えをしている部

分があるのかもしれないと思いました。また、実際に体験してみないと差別

を受けている人の気持ちを完全に理解することができないことに気づきま

した。授業中では、「笑い」が「嘲笑」である際に、見逃すことなく指導し

ていく必要があると思います。人権の授業だけでなく、普段の学校でも教え

ていくことが本当の人権教育なのだと思います。まずは、私が人権について

詳しく学びます。

〇 わたしは、これまでの学校生活の経験の中で外国にルーツを持つ子がいた

り、外国の文化に触れたりした経験があまりありません。今回のお話を聞い

て、その実践の難しさを感じると同時に、このような経験をした児童を羨ま

しく感じました。「Aは宝」という言葉がとても心に残っており、課題を持

つ子は様々なことを、教師、児童に気づかせてくれ、その関わりの中でたく

さんの学びを得ることができるのだと改めて知ることができました。自分が

教師になったとき、課題を抱える子を中心とした学級づくりができるよう、

自分自身がもっと勉強して、知識を得る必要があり、多文化共生についての

自分の知識の少なさに気づかされました。今日の人権教育だけに関わらず、

視野を広く持って、多くのことを学び、得ていきたいと思います。

〇 「青い目 茶色い目」で、差別体験をする映像はとてもショッキングでし

た。しかし、子どもたちにとっては、座学として「差別はダメだ」と伝える

より、自分が体験したことによって、差別問題を身近に感じ、正しい知識を

実感することができるのではないかと思いました。また、人権教育を扱うこ

とで、逆に悪いイメージがついてしまうのではないかという問題について、

山際先生が「子どもたちが差別に出会う場所は様々で、その意識を正しい形

に修正できるのは学校なのだ」とおっしゃっていたことが印象に残りました。

学校における人権教育の意味を知ったうえで、教師として多くを学び、子ど

もたちにも、体験を通して学んでいってほしいと思います。

〇 「人権教育とは・・・・・・だ。」ということを、教師になる者として自分の中

で確立しておかなければならないと感じました。そして、学校生活の中で、

教師も子どもも様々な人と出会います。その中で多文化を知り、どう考えて

行動したらいいのかと、考えるきっかけが必ずあると思います。理解から行

動へつながる人権教育にするために、まず、教師が知り、考え、教材研究を

することが大切だと感じました。人権教育は子どもたちに様々な世界を見せ

ることのできる教育だと思います。そして答えがなく、深い学びが求められ

るものです。この人権教育に背を向けず、取り組むことが大切で、私自身、

これからたくさんの知識を身につけ、考えていきたいと感じました。

この記事に関するお問い合わせ先

池田市 教育委員会 教育部 教育政策課
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