生産緑地制度について
目的
良好な都市環境を確保するために、市街化区域において減少する緑地の計画的な保全を図る。
概要
1)生産緑地地区の指定(生産緑地法第3条)
市は、市街化区域内の農地等で、次に該当する区域について都市計画に生産緑地地区を定めることができる。
a.良好な生活環境の確保に相当の効果があり、公共施設等の敷地の用に供する土地として適しているもの。
b.500平方メートル以上の面積
c.農林業の継続が可能な条件を備えているもの
という3つの条件を満たした市街化区域内の農地について、市町村が都市計画で定めた土地を生産緑地地区といいます。
2)生産緑地の管理(生産緑地法第7条)
生産緑地について使用又は収益をする権利を有する者は、当該生産緑地を農地等として管理しなければならない。
3)行為の制限(生産緑地法第8条)
以下の行為については、市長の許可が必要。市長は当該生産緑地地区において農林漁業を営むために必要となる施設の設置等で良好な生活環境の確保を図る上で支障がないものに限り許可できる。
a.建築物その他の工作物の新設、改築または増設
b.宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更
c.水面の埋立てまたは干拓
4)土地の買取りの申出(生産緑地法10条)
農林漁業の主たる従事者が死亡等の理由により従事することができなくなった場合、または生産緑地として告示された日から30年が経過した場合には市長に買取りを申し出ることができる。
5)生産緑地の取得のあっせん(生産緑地法第13条)
市長は、買取りの申出がなされた生産緑地について、買取らない旨の通知をしたときには、当該生産緑地において農林漁業に従事することを希望する者が取得できるようにあっせんすることに努めなければならない。
6)行為の制限の解除(生産緑地法第14条)
買取り申出があり、申出の日から3月以内に生産緑地の所有権の移転が行われなかったときは、行為の制限が解除される。
※主たる従事者の変更
生産緑地地区の指定時に、当該生産緑地に係る農林漁業の主たる従事者を登録しています。
主たる従事者に変更があった場合、届け出をお願いします。
一団体要件の運用緩和
都市緑地法等の一部を改正する法律が施行されたこと等に伴い、都市計画運用指針の一部が改正され、生産緑地法第3条第1項の「一団のものの区域」(指定案件)について、運用が緩和されました。
これまで、「一団のものの区域」は、物理的に一体的な地形的まとまりを有していることが基本とされていましたが、稠密な市街地において、同一の街区又は隣接する街区に存在する複数の農地等が、一体として緑地機能を果たすことにより、良好な都市環境の形成に資する場合には、物理的な一体性を有しない場合であっても、一団の農地等として生産緑地地区を定めることが可能となりました。
この場合、一団の農地等を構成する個々の農地等の面積については100平方メートル程度を下限とし、地域の実情に応じ、適宜判断することとされました。
生産緑地法の一部改正
平成28年5年に閣議決定された都市農業振興基本法に基づく「都市農業振興基本計画」において、都市農地の位置付けが「宅地化すべきもの」から都市に「あるべきもの」へと大きく転換され、都市農地の保全、活用を図るため、平成29年5月に生産緑地法の一部が都市緑地法等と併せて改正されました。
生産緑地地区に係る法改正の主な内容は次の3点です。
*詳細については国土交通省からの情報をご確認ください。
都市農地の保全に係る税制制度について(国土交通省) (PDFファイル: 2.4MB)
生産緑地法等の一部を改正する法律(平成29年6月15日施行)について
●生産緑地地区指定の面積要件が300平方メートルに引き下げられました
本市におきまして、都市農地の保全を図るため「池田市生産緑地地区の農地等の区域の規模に関する条例」を平成31年3月26日に制定しました。平成31年4月1日より施行され、生産緑地地区指定の面積要件が300平方メートル以上となりました。
●特定生産緑地制度の創設
生産緑地地区の指定(都市計画決定)から30年が経過する生産緑地地区について、農地所有者等の同意を得て、市が特定生産緑地に指定することで、買取り申出できる時期を10年間延期できる制度が創設されました。
特定生産緑地地区に指定して10年経過した当該地区は、改めて所有者等の同意を得て、繰り返し10年の延長が可能となっています。
特定生産緑地を選択すると
○固定資産税等は引き続き農地評価です。
特定生産緑地の固定資産税・都市計画税は引き続き、農地評価・農地課税です。
○10年毎に継続の可否を判断できます。特定生産緑地の指定は、10年毎の更新制です。
(10年の間に相続が生じた場合、これまで同様、買取り申出が可能です)。
特定生産緑地を選択しないと
×固定資産税等の負担が急増します。
5年後には、ほぼ宅地並み課税の税額まで上昇します。
また、特定生産緑地地区に指定されず都市計画決定から30年経過した生産緑地地区は、それ以降、特定生産緑地地区の指定を受けることができなくなります。
なお、具体的な手続き方法等については、詳細が明らかになりましたら、ホームページ等でお知らせします。
●生産緑地地区における建築規制の緩和
生産緑地地区における設置可能な建築物は、営農に必要で生活環境の悪化をもたらすおそれがない温室や農機具の収納施設などに限定されていましたが、法改正により営農継続の観点から新鮮な農産物等への需要に応え、農業者の収益性を高める施設として直売所や農家レストラン等を設置することが可能となりました。
これら施設の設置については、単なるスーパーやファミレス等といった生産緑地の保全に無関係な施設の立地や過大な施設を防ぐため、施設規模や残存する農地面積などの基準が省令で設けられています。
【設置可能となった施設】
・地域内農作物等を主たる原材料に使用し製造又は加工する施設(ジャム等の製造、加工施設など)
・地域内農作物等や上記で製造又は加工した商品を販売する施設(直売所など)
・地域内農作物等を主たる材料とする料理を提供する施設(農家レストランなど)
【施設の設置に係る注意事項】
・施設の設置にあたり生産緑地法の許可を受ける必要があります。
・用途地域の制限等その他の法令等の基準により設置できない場合があります。
この記事に関するお問い合わせ先
池田市 まちづくり環境部 都市政策課
〒563-8666
池田市城南1丁目1番1号 池田市役所6階
(都市計画)電話:072-754-6262
(住宅)電話:072-754-6283
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更新日:2021年02月01日