やさしい日本語ってなんだろう

更新日:2023年04月07日

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≪やさしい日本語ってなんだろう≫

高台に避難してください OR 高いところに逃げてください

もしもの時、どちらがわかりやすいですか?

やさしい日本語とは、外国人にもわかりやすいように、難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮して簡単にした日本語のことです。

 

≪やさしい日本語はいつできたの?≫

やさしい日本語ができたきっかけは、1995年に阪神淡路大震災が起きたことでした。当時は、日本人だけでなく多くの外国人市民も被害を受けましたが、言葉が理解できないことで必要な情報を受け取れない方が多くいました。災害が起きた時に、すべての人が適切な行動がとれるようにと考えだされたのが、「やさしい日本語」の始まりです。

また、災害時だけでなく、行政情報や、生活情報など日常における様々な分野で活用され、取り組みが広がっています。

 

≪やさしい日本語がなぜ必要なの?≫

今では、外国人住民は日本中の各地に住んでいます。日本に住んでいる外国人の母語は様々であり、多くの情報を多言語で提供するには限界があります。

特に災害が起こった時には、翻訳ができる人も被災者となるため、多言語ですぐに情報を提供することがさらに困難になります。

そのため誰でも迅速に、そして正確に情報を伝えることができる「やさしい日本語」が必要なのです。

 

≪池田市における「やさしい日本語」の取り組み≫

池田市では、「やさしい日本語」に関する様々な取り組みを始めています。

・池田市ダイバーシティセンター(IDC)では、2カ月に1回、『広報いけだ』の中で特に重要な情報のみを集めた冊子『くらしの情報』を「やさしい日本語」で発行しています。(英語、中国語、韓国語、インドネシア語版もあります。)

・IDCのフェイスブックでは、コロナや災害に関する情報をやさしい日本語でタイムリーに発信しています。

・池田市に転入された外国人に、やさしい日本語や、母語による市政情報をお渡ししています。

・その他にも、職員が「やさしい日本語」の研修に参加し、窓口での対応の際に、「やさしい日本語」を活用しています。

 

≪やさしい日本語の例≫

  • 予防接種 →病気にならないための注射
  • 防災訓練 →災害が起きた時のために、安全に逃げる練習や火を消す練習をすること。
  • 窓口でよく使う言葉「おかけになってお待ちください。」→そこの椅子に座って、待っていてください。
  • 日常生活でよく聞く言葉「できるだけ公共交通機関を使ってご来場ください。」→電車やバスに乗って来てください。

このように、難しい言葉は分かりやすい言葉に言い換えます。イラストなども活用しながら、視覚的にわかりやすくすることもお勧めです。また、会話の時には、~かもしれないといういうような曖昧な表現や、外来語はできるだけ使わないほうが、より伝わりやすくなります。そして何より大切なのは、「ゆっくり話す」ということです。

 

≪さいごに≫

日本に1年以上暮らす外国人の多くは、「やさしい日本語」であれば、コミュニケーションがとれるといわれています。日本に住む外国人の国籍も多様化している中、外国人への情報発信の手段として、「やさしい日本語」を広く活用することが期待されているのはもちろん、「やさしい日本語」は外国人のためだけでなく、高齢者や子ども、さらには障がいを持っている方に対しても有功な情報伝達手段であると考えられています。

やさしい日本語に正解はありません。だからこそ、誰でも「やさしい日本語」を使うことができます。日々の暮らしの中で、「やさしい日本語を使うときかも!!」という場面があれば、ぜひ挑戦してみてください。みなさんそれぞれがちょっとした工夫をすることで、助かる人がいます。

「やさしい日本語」がさらに普及することで、すべての人にとって「やさしい世界」になるように私たちもできることから取り組んでいきたいと思います。

今日から、やさしい日本語を使うようにしましょう。身近にあるものにたくさんやさしい日本語が隠れています。外国人にとって、難しい言葉をやさしい日本語で話してみましょう。

災害時や、何か問題が起きた時に、やさしい日本語は、とても便利です。

この記事に関するお問い合わせ先

池田市 市民活動部 人権・文化国際課
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